ナマケモノはゆっくりと生きることを極めた動物と言えるかもしれません。
いつも木の枝に爪をかけてぶら下がっており、木から下りてくるのは一週間に一度の排泄の時くらい。
そして一日の食事は木の葉2~3枚で、それを消化するのに一週間かかるというゆっくりとした生活ペースです。しかし気楽で良いものだと思ったらそれは間違いです。
先ほどナマケモノは食べたものを消化するのに一週間かかると言いましたが、それだけ新陳代謝が低いと栄養を吸収するスピードも遅く、胃の中に食べ物が入っていても餓死してしまうことがあるのです。
更に体の構造上早く動くと死んでしまうために天敵に見つかっても即座に逃げることが出来ず、あっという間に捕まってしまうこともあります。
そんなナマケモノがどうやって生き残ってきたのかと言えば、それはジャングルの景色の中に溶け込んで姿を隠してきたからなのです。ナマケモノの体は雨期になるとコケが生えて緑に染まり、それがジャングルの中でカモフラージュの役割を果たすのです。ナマケモノの暮らしは、いかに他の動物に見つからずに生きるかが重要なのです。